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CWを楽しもう! ビギナーによるビギナーのためのCW講座
CWデビューを果たして、599BKスタイルのQSOで自信を付けたら次はラバースタンプQSOに挑戦。
更にパイルアップに参加したり、珍しい地域からのDXぺディ局を呼んだりしてCWを楽しみましょう。

2011年9月吉日 JN1BBO (2010年1月にブログに連載した記事を加筆修正して再掲)

■ラバースタンプQSOへの挑戦【CQを出してみよう!】

ラバースタンプ(ラバスタ)QSOを始めるなら、間違いなく自分でCQを出した方が良いです。
何故か?先人の方が仰るように、QSOの主導権が握れるからです。
簡単に言ってしまえば、頭が真っ白になったらCU AGN 73 VAを打つ権利を
保有していると言うことです。(ちょっと違うかも?)
はっきりしているのは、ラバスタにするか、599 BKにするかを決定するのはCQ局ということです。

では、実際にCQを出すに当って、

1.自分が受信できる速度以下でCQを出すこと
2.アンチョコ集は手元に置いておくこと
3.メモとペンも手元に置いておくこと

を、最初の内は心がけましょう。

◆1.自分が受信できる速度以下でCQを出すこと。
受信できる速度以下でCQを出すのは基本中の基本です。
この辺は先人の皆様が多数書かれていますので割愛します。


◆2.アンチョコ集は手元に置いておくこと
次にアンチョコです。
アンチョコがなくてもスラスラと打鍵できるビギナーはいないでしょう。
仮に頭の中に完全にインプットしていても、実戦では舞い上がってしまい、なかなか出てきません。
パニックにならないためにも、アンチョコを手元に置いて見ながら打鍵することをお勧めします。
それから、ラバスタとはいっても、それなりにバリエーションがありますので、
できれば、アンチョコも複数のパターンを作っておくと、さらに良いでしょう。


◆3.メモとペンも手元に置いておくこと
メモとペンは常識かも知れませんね。
相手の方のハンドル、QTHをメモするのは当然ですが、
当局は、次に送信するフレーズとかを走り書きすること多いです。


ラバスタの最近の傾向として、QTHはJCC/JCGナンバーで送信する事が多いです。
これが、良いことか悪いことかを論じるスキルも経験もありませんので、単なる傾向として書いておきます。

以下、当局のラバスタ基本文
自分)CQ CQ CQ DE JN1BBO JN1BBO PSE K
相手)(JA1RLとする)
自分)JA1RL DE JN1BBO GM(A、E) OM TNX FER UR CALL BT
   UR RST 599 5NN IN QTH IS JCC 134408 134408 ES
   OP HAT H A T HW? AR JA1RL DE JN1BBO KN
相手)
自分)R JA1RL DE JN1BBO DR 〜〜〜 OM 
   TNX FB REPT FM JCC 〜〜〜〜 BT
   QSL VIA BURO JARL OK? HW? AR JA1RL DE JN1BBO KN 
相手)
自分)R DR 〜〜〜 OM QSL VIA BURO TNX BT TNX FB 1ST QSO ES
   HPE CU AGN DR 〜〜〜 OM 73 AR JA1RL DE JN1BBO TU VA
相手)
自分)TU E E
 ※大概は舞上がっていますので、これより短くなることが多いです。(爆)
  そのくせ、最後の73やTUだけは、長々と打つことが多いです。(苦笑)
ご覧になって、一般的なラバスタ例文と違うと思いませんか?

アレッ?設備(リグ、アンテナ)の紹介がないですねぇ。
何故?
2ndQSOの時の話題がなくなってしまうから、1stQSOでは積極的に設備は紹介していません。
もっとも紹介するほどの設備でもないですしねぇ・・・・。
アッ、QRPの時はパワーを打つこともありますけど。(爆)

アレッ?天候、気温を打っていないですねぇ。
何故?
いつも一杯一杯だからです。OPとQTHのやり取りが終わるとホッとして、気が抜けるからです。
厳密に言うと、ラバスタにもなっていないかも知れませんね。
プチラバスタとでも命名しましょう。(爆)

そのくせ移動運用に行ってJCCサービスする予定でCQ出しておきながら、
いきなりOPを打ち出す悪い癖があります。
何故?
滅多に呼ばれないので、折角呼んで頂いた方をすんなりと離したくないから。
本当に呼ばれないんです。(爆)


これを書きながら、そう言えばプチラバスタQSOも
随分ご無沙汰している自分に気が付きました。(苦笑)
 
■国内局のパイルアップを呼んで見よう!
コンテストやJCC/JCGサービスとのQSOにも慣れたら、
折角ですからパイルアップに参加してみましょう。
何も恐れることはありません。自局のコールサインと599 BKが送信できればOKです。

ただし、パイルに参加する前に次のことは守るようにしましょう。

1.相手のコールサインを自分の耳で確認
2.相手局の指定事項を守る
3.空気を読む
4.送信速度はできるだけ速く(16wpm程度を目安にする)

◆1.相手のコールサインを自分の耳で確認
今やクラスターを見るのは常識です。当局も勿論、見ています。
見ることは別に悪いことでも、問題でもありません。便利なものは利用しましょう。
問題なのは、クラスターの情報を鵜呑みにして自分の耳で確認しないことです。

・パイルになっている局が、実はクラスターにアップされている局とは別だった・・・・

ということはよく聞く話ですし、

・パイルになっている局が自局のコールを打った途端に、サァーとパイルが引いた・・・・

なんて状況も実際に聴いています。

指を咥えてパイルを聴いているのは辛いですが、自分の耳でコールを確認するまでは我慢、我慢。
かといって、ビギナーの内は、?(トトツーツートト)を打つのも控えましょう。
こういう催促は、絶妙のタイミングで打ち込めるベテランの方に任せましょう。
〜余談〜

パイル局が自局のコールを頻繁に打たないのには、

1.パイルを捌くのに夢中で、うっかり忘れている。
2.弱い局を拾うために、意図的に打たない。

といった理由があるようです。
もっとも、当局はパイルを浴びたことがないので、あくまでも受け売りです。(苦笑)

うっかり忘れている場合には、しつこくならない範囲での?(トトツーツートト)は有効ですし、
打たれた局長さんも、直ぐに自局のコールサインを送出するので、聴いていて清々しい感じがします。

片やパイル局が意図的に自局のコールサインを打たずに、
パイルをできるだけ薄くして弱い信号を拾おうとしている場合の
?(トトツーツートト)は、お節介以外の何者でもありません。
意図的に自局のコールサイン打っていない、つまりパイルコントロールをされている局長さんは、
必ず定期的に自局のコールサインを送出されますので、暫く聴いていれば分かります。

この違いが分からないビギナーの内は、?(トトツーツートト)を打たない方が、無難でしょう。
もっとも、自分が打たなくても、せっかちな局長さんが、
直ぐに?(トトツーツートト)を連発しますけど。(爆)
◆2.相手局の指定事項を守る
相手の指定事項を守ることは、パイルを混乱させない重要なことです。
相手が、「JN3?」と打ったら、当局は応答してはならないということです。
もし、JN3局がいなくて、次に「JN?」と打ってきたら応答します。

と、書くのは容易ですが、実際には何とかピックアップして欲しい気持ちが強いので、
「JN3?」で反応がなさそうだと、ついつい応答してしまうだろう、情けない当局です。(苦笑)
まだまだ精進が足りません。

さすがに、一文字もかすっていないのに呼ぶ程、図太い神経は持ち合わせていませんが。

それから電話でよくある、エリア指定やサフィックスのトップレター指定などは、
国内のCWでは、ほとんど聴いたことがありません。
1度だけ、エリア指定とおぼしきパイルに遭遇しただけです。


◆3.空気を読む
無線に限りませんが、その場の空気を読むことは大事なことです。
パイル浴びている局が戸惑っていて、なかなかピックアップの速度が上がらないような時に、
延々と自局のコールサインを打ちまくっても効果は上がりませんし、
パイル局の信号までもマスクしてしまいます。
すると、段々と収拾が付かない状況、いわゆる呼び倒し状態となっていきます。
呼び倒しの行き着く先は、パイル局の停波です。
他の参加者の大顰蹙(ひんしゅく)を買いますので、絶対にやらないことです。

それと、何かおかしいな?と感じたら、電波を出さないことです。
例えば直前まで皆がワァ〜と呼んでいたのに、急にパラパラとしか呼ばなくなった場合です。
そういった場合、きっとパイル局が何かを打ったはずです。
打たれた電文はビギナーで分からなくても、呼ぶ局の激減という異変には気が付くはずです。
呼ぶ局の激減はチャンス!ではありません。
即刻、電波を出すのを中止して、ワッチして下さい。日本中、いや世界中に恥を晒すことになる前に。


◆4.送信速度はできるだけ速く
楽しくパイルに参加するには、やはり送信速度は速くしましょう。
何故なら、遅いとパイル局が相手局を呼び出す信号にカブってしまい、
皆さんに迷惑をかけてしまうからです。
その際、送信速度は、受信能力以上で構いません。
念を押しますが、受信能力以上、大見栄張った速度で構いません。
何故なら、受信に必要なのは、自局のコールサインとRSTだけですから。
これだけなら、どんなに高速CWでも取れますから大丈夫。安心して送信速度を早くしましょう。
基本はパイル局の速度に合わせることですが、目安としては16wpm以上でしょうか。
そして、この速度で自局のコールサインとRSTだけ打鍵できるように練習しましょう。
念を押しますが、練習が必要なのは、自局のコールサインとRSTの送信だけです。
詳しくは、続編の「DXぺディのパイルアップを呼んで見よう!」で書きますので、お楽しみに。


どうです?
特に難しいことはないとでしょう。
まして「ビギナーである」という謙虚さがあれば何の問題もないはずです。

−・・・−

さあ、いよいよ国内局のパイルを呼んで見ましょう。
対象は記念局、珍市、珍郡(町村)、新市、消滅目前市郡(町村)、
道の駅移動、島移動などでしょうか。
何といっても、パイルを抜いた時の快感は病み付きになります。

有り余るパワーや、FBなアンテナがあれば、労せずしてパイルを抜けるでしょうが、
50Wにベランダのブロードバンドアンテナで快感を得るには、色々な策を講じる必要があります。
そんな弱小局としてのパイルを抜くテクニックです。

本当は公開したくないのですが・・・・。

1.ちょいズラシ作戦
2.コバンザメ作戦
3.満を持して呼ぶ作戦(地域を読む、間を読む)

などを駆使して、弱小局としては何とかパイルを抜こうとしています。

これらのテクニックは、ブログでお世話になっている先人の方から教わったり、
自分で参加しながら会得したものです。


◆1.ちょいズラシ作戦
国内局の場合、どんなにパイルになっても、基本はオンフレ(送信・受信とも同じ周波数)です。
皆が一斉に同じ周波数で呼んだら、同じトーンでは相手に符号として聴こえません。
そんな時、意図的にちょっとだけ送信周波数をずらし、トーンを変えて目立たせる作戦です。
これは、メジャーな作戦ですから、同じことをされる方が結構、おられます。
従って、上にずらすか、下にずらすかは、その時の状況によって変えます。


◆2.コバンザメ作戦
国内局はオンフレが基本とはいえ、怒パイルになると、ちょいズラシ作戦の皆さんが多数出てきて、
ズラシ、ズラシで相手を呼ぶ周波数がどんどん拡がってスプリット状態になります。
そんな時、自分は呼ぶのを止めて、ピックアップされている局を探します。
運良くピックアップされている局を見つけたら、
その周波数がご本尊(パイル局)がワッチしていた周波数。
ピックアップされた局の周波数でこちらも呼んで、
コバンザメのごとく、おこぼれにあずかろうという作戦です。
当然ながら、ピックアップされる局が見つかるか否かで、この作戦の成否が決まります。
ピックアップされる局が、こちらにはスキップゾーンだったりで、
実は結構、見つからないことが多かったりします。
こちらも、メジャーな作戦で、DXぺディションを呼ぶ場合にも使用します。


◆3.満を持して呼ぶ作戦(地域を読む、間を読む)
呼んでも呼んでもピックアップされない時は、
ピックアップされている局のコールサインをチェックしておきます。
3エリアが続いているな〜、とか、7、8エリアばかりだなぁ、とか。
自分のエリア以外の地域ばかりがピックアップされている時は、弱小局は呼ぶだけ無駄です。
特に相手の信号が強いと錯覚に陥りやすいですが、
自分のエリアと相手のエリアのパスが強くないのでしょう。
そんな時は、パイルが収束するか、自分の地域がピックアップされ出すまで待つのが得策です。
無駄に呼ばずに、電離層の気まぐれをのんびり待つ、
地球に優しいエコ無線家って格好良くないですか。
それから、パイルを聴いていると不思議とエアポケットのように、
誰も呼ばない瞬間が現れる時があります。
その瞬間を逃さず、コールすれば、当たり前ですが、物凄い高確率でコールバックがあります。
ただし、一瞬でもためらったらアウト。パイルの海に飲み込まれてしまいます。
エアポケットの瞬間をひたすら待ち、その一瞬に賭ける!
格好良い作戦ですが、当然ながらエアポケットが現れなければ使えません。


などと、色々とパイルを抜くテクニックをご紹介しましたが、
一番効果的なのは、実は、パイル局のピックアップの癖を掴むことです。
それには、闇雲に自局のコールを連呼するのではなく、じっくりと観察することが肝要。
取合えず自局のコールをワンコールだけして、様子を見る。
ピックアップの速度は?精度は?パイルの大きさは?ピックアップされている局の特徴は?
などなどで、パイルを抜くヒントが掴めることが多々あります。
アッ、出来るだけ毎回ワンコールはしましょう。万が一のことがありますから。(笑)


ちなみに、どれが絶対というものはありません。抜けない時は抜けません。
その時は諦める、というのも一つのテクニックだと思います。(爆)

パイルの傍に、誰も気付いていない珍局がCQを出していることも・・・・。


本当はパイルになる前に見つけ、サッサとQSOを済ましてパイルを高みの見物、
が理想的なんですけどねぇ。(苦笑)


■DXぺディのパイルアップを呼んで見よう!
CQ誌のDX Worldなどを読むと、DXハンティングをするのには、
CWは20wpm以上で楽々送受信ができて、タワーにKWが必要な印象を受けますが、
ビギナーがDXぺディを呼んではいけない決まりはありませんし、
ローパワーのベランダアンテナで参加してはいけない決まりもありません。

臆することはありません。正々堂々と、JAの1局長として、DXぺディを呼びましょう!!

コールバックがあるかは別にして・・・・。(爆)


ただし、DXぺディに参加するには次のことは守るようにしましょう。

1.相手のコールサインを自分の耳で確認
2.相手局の指定事項を守る
3.送信速度はできるだけ速く(20wpm程度を目安にする)
4.空気を読む


◆1.相手のコールサインを自分の耳で確認
相手を確認するのは、国内のパイルに参加する時と変わりません。
DXクラスターの情報も間違っていることは多々あります。
聴こえないことの方がもっと多いのは置いておいて。(苦笑)


◆2.相手局の指定事項を守る
DXぺディの場合、大概、何らかの指定をしてCQを出しています。
逆に指定がないのは、出始めとDXぺディ終盤位でしょう。
指定は主に2種類で、スプリットの受信周波数の指示とエリアの指定です。
コールサインの後に、UP 2と打っていたら、2KHz以上上を受信しているよ!ということです。
呼ぶ側は、DXぺディ局の送信周波数より2KHz以上上の周波数で自局のコールサインを打ち、
DXぺディ局の送信周波数を自局のコールサインが打たれることを祈りながらワッチすることになります。
単にUPだけで数字を含まない時は、1KHz以上上と解釈して良いようです。
DWNは160mで使われるようですが、残念ながら実際に聴いたことはまだありません。
UPの逆で、ぺディ局は送信周波数より下を受信していることになります。

次にエリア指定ですが、主な指定はNA、EU、AS、SA、AFなどで、時々JAなどと指定してくれます。
DXぺディ局が、NAやEUと指定を打っている時は、JA局は絶対に呼んではいけません。
指定を無視して呼ぶと、DXぺディ局は下手をすると2度とJA局をピックアップしてくれなくなります。
自分の不注意やわがまま、強欲さで、日本中に迷惑をかけることは絶対にあってはなりません。
この場合、ビギナーという言い訳は通用しません。肝に銘じておきましょう。


◆3.送信速度はできるだけ速く
ワールドワイドの世界では、DXぺディをチンタラした速度で呼ぶ局はいません。
仮にいても、はなはだ迷惑な存在として扱われてしまいます。
従って、送信速度は最低16wpm、目標20wpmを目安にして参戦しましょう。
余談ですが、弱小局である当局の場合、
QSBのピークに自局のコールサインを全て乗せるために送信速度を早くして、
良い結果を得たこともあります。

ここで重要なのは、自局のコールサインだけをできるだけ高速に打鍵できることです。
もう一度書きます、自局のコールサインだけです。それ以外は、早く打鍵できる必要は全くありません。

何で、自局のコールサインだけで良いのか?
DXぺディを呼ぶのに必要なのは、自局のコールサインだけだからです。
その他の符号は追々、ゆっくりと練習して速度アップしましょう。(笑)

実際にDXぺディの場合、どんな電文のやり取りをするのか?
 〜例文〜
相手)CQ DX7DX (UP)
自分)JN1BBO
相手)JN1BBO 599
自分)(R) 599 (TU)
相手)TU (DX7DX UP)
 ※( )内は打ったり打たなかったり、又は違う符合の時もあり。
DXぺディの場合、全世界の方がQSOしたくて待っていますので、余計な符号は一切不要。
シンプル イズ ベストです。

それならコールサインもメモリーキーヤーに仕込んでおいて、「ポチッ」では駄目なのか?
全然駄目ではありませんし、私も大半は「ポチッ」で呼んでいます。
何たって設備が設備なだけに、簡単にコールバックはあり得ませんから、
パドルで打っていたら疲れ果ててしまいます。
「ポチッ」を押し続けることウン十回、ウン百回、ようやくの思いでコールバックがあった!
と思いきやミスコピーされてしまった場合、何とかして訂正してもらわないと、
今までの苦労が水の泡です。

その時のために、自局のコールサインを高速で打鍵する練習が必要なんです。

例えばJR1BBOとコピーされた場合、
DE J N N 1BBO とか、DE JN1 JN1BBOのように
ミスの部分を強調して打電します。
このために、高速で打鍵できる必要があります。

勿論、メモリーキーヤーのチャンネルが沢山あって、
色々な訂正バリエーションをメモリーできれば別ですが。

そして、苦労の甲斐があって、ついにコールバックがあった場合の電文は
メモリーキーヤーに仕込んでおけばOK。
ガッツポーズをしながら、「ポチッ」とすれば良いのです。
私は、いつも「R 599 TU」を仕込んで、
ガッツポーズの練習をしながらDXぺディ迎撃戦に臨んでいます。
「ポチッ」する機会は少ないですが・・・・。


送信の話ばかりしましたが、受信も20wpmが必要なのか?
いえいえ、必要ありません。相手がどんなに高速CWでも自局のコールサインだけは必ず取れます。
自分自身、CWデビュー年のCQ WW CW DXコンテストで、
ワールドワイドなコンテスターの皆様の高速CWを、自局のコールサインに限っては、(苦笑)
100%取れることを実証しましたので間違いないです。

いつものことですが、相手のコールサインは1文字ずつで構わないからコピーします。
もっとも、DXクラスターなどで相手のコールサインは判明しているので、
頭の中では打たれるであろう符号を既に予測しているので、高速CWでも難なく取れます。(重要)

実はこの原理で、自局の符号もどんなに高速CWであっても取ることができるのです。

そう、DXぺディがコールバックするコールサインは、自局のコールサイン以外ないと思っているのです。
従って、頭の中では打たれるであろう符号を自局のコールサインで予測して待っていることになります。
(自局のコールサインが打たれることを期待しているから。)
つまり、自局のコールサインか、そうでないかの2択に絞っている訳です。

結果、自局のコールサインだ、ヤッター!か、
全然誰にコールバックがあったのか分からん、となるのです。
今までは、送信練習で散々、自局のコールサインを打っていて、
聴き慣れているからと思っていましたが、
相手が打つ符号が分かっていれば、
正しいか間違いかは分かるということに、最近、気が付きました。

だから、大丈夫、DXぺディを呼ぶのに受信能力はさして重要ではありません。
安心してDXぺディを呼びましょう!


◆4.空気を読む
最後に一番大事なことを・・・・
「国内局のパイルアップを呼んで見よう!」でも書きましたが、空気を読むことです。

DXぺディ局が、コールサイン、UP(DWN)指定、地域指定以外を打ったら、
取合えず呼ぶのを止めて様子を見ましょう。
受信能力がなくても、何か打ったことは分かります。(何かが分からないのが物凄くシャクですが。)
大概、QRXかQSYのアナウンスだと思いますが、分からなければ大人しくしていましょう。

DXぺディからコールバックがあったけど、QSBやQRNで、ちょっと自信ないからといって、
呼び続けるのは止めましょう。いわゆる保険QSOです。
他の局のQSOのチャンスを奪うことは避けるべきです。
今はDXぺディ側でオンラインログを用意していることが多いので、
オンラインログで確認して駄目だったことが確定してから、再度呼びましょう。
それか、他のバンド、モードに狙いを切り替えて、再挑戦です。

DXぺディは全世界の人が聴いています。その上、弱小局の電波も思っている以上に飛んでいます。
JAの局長として恥ずかしくない、いや、誇れる態度で参加しましょう。
設備は貧弱だけど、態度は立派って、格好良くないですか?
設備は立派だけど、態度は貧相にならないように。

−・・・−

さあ、いよいよワールドワイドのパイルを呼んで見ましょう。
何も構える必要はありません。国内局のパイルに参加するのと大して変わりません。
国内のパイルはオンフレが基本ですが、DXぺディの場合はスプリットが基本というだけです。

勿論、スプリットのパイルの場合、
オンフレのパイルを抜くテクニックとは違うテクニックが必要になってきます。

こちらも本当は公開したくないのですが・・・・。

1.コバンザメ作戦
2.先回り作戦
3.風林火山作戦(NWRさん命名)、旧名、我動かず作戦

などを駆使して、ベランダアンテナで虎視眈々とDXを追いかけています。
成果は、ブログをご覧の通り・・・・。(恥ずかしい)


◆1.コバンザメ作戦
基本的には国内パイルを抜くテクニックと同じ手法です。
ピックアップされている局を探して、その周波数でこちらも呼ぶ、
コバンザメのごとく、おこぼれにあずかろうという作戦です。(聞こえが悪いかな?)
ところが、DXぺディの場合のUPの広がりといったら、
それはもう、もの凄〜い広さになることがあります。
この作戦の成否は、ピックアップされる局が見つかるか否かですが、
広すぎて探しきれないことが多いんです。(爆)
その上、当局のリグはコンパクトな分、
VFOの切替とビーコン(メモリーキーヤー)が違う階層だったりで使いづらい。
そう、実は当局にとって、苦手な作戦だったりします。(苦笑)
勿論、操作性の良いリグをご使用であれば、非常に有効な作戦なのは間違いありません。


◆2.先回り作戦
この作戦は、大きく2種類の先回りに分けられます。
一つは、スプリットの受信周波数の先回りです。
コバンザメ作戦と同様に、ピックアップされている局を探すことから始めます。
運良く見つかったら、DXぺディ局が次にピックアップする局を探します。
これによって、DXぺディのオペが、
下から上へ拾っていっているのか、上から下へ拾っているのかを読み、
次にダイヤルを合わすだろう周波数を予測して、先回りして呼ぶ作戦です。
成功率は高いようですが、コバンザメ作戦すら苦手な当局にとっては、
当然、苦手でほとんど使っていません。(苦笑)
そうそう、DXぺディのオペさんの中には、ランダムにダイヤルを廻す方もおられます。
そういう方の場合は、残念ながら、この作戦では効果が見込めません。

もう一つは、バンド、モードチェンジの先回りです。
いま出ているDXぺディの周波数、モードで既にゲットをしていたり、
パイルが酷くて無理を悟った時などに使います。
こちらの場合は、DXぺディが次に出現するであろう、周波数、モードを予測して、
そこで網を張って待っている作戦です。
大体のDXぺディは、出る周波数を告知していますので、
厳密には、周波数というより、バンドの予測になります。
こちらも、読みが当れば成功率は高いようですが、
ちょっとでも発見が遅れると、パイルの海に沈みます。
粘り癖のある当局としては、滅多に使わない(使えない)作戦です。(苦笑)


◆3.風林火山作戦(NWRさん命名)、旧名、我動かず作戦
こちらはいたってシンプルな作戦です。
そう、ひたすら同じ周波数で呼び続け、DXぺディ局に拾ってもらうのを待つ、
何とも怠慢な作戦です。(爆)
作戦らしい点を強いて挙げるとすれば、誰も呼んでないクリアな周波数を探して呼ぶことや、
DXぺディ局がサーチすると思われる、上限や下限付近で呼ぶことでしょうか。
さらに、博打に近くなりますが、サーチ圏外と思われる、ちょっと離れたところで呼ぶこともあります。
当局愛用の作戦です。成功率は低い上、成功した場合でも長時間を要します。(苦笑)



DXぺディ全般に言えることですが、弱小局にとっては、DXぺディの終盤戦が勝負所です。
スタート直後は、世界各国の名だたるDXerの皆様が、
ハイパワー、ビッグアンテナでガンガン呼んでいますので、
余程のラッキーパンチが当らない限り、弱小局が拾われることはありません。
前半戦の内は、パイルが凄くて無理だと諦めたり、拾われないからと嘆くことはありません。
終盤戦になれば、上手くすれば、ノーパイルで楽々ゲットできる時もありますから、
焦らずに待ちましょう。
勿論、DXぺディの終盤までパイルが薄くならず、敢え無く撃沈っていうこともありますけど。


そうそう、弱小局にとっては、DXぺディの終盤戦が勝負所と書きましたが・・・・、
実は、当局にとっての本当の勝負所は、DXぺディの信号が聴こえるかどうかなんです。(涙)


さあ、皆さんも、DXぺディの信号が聴こえたら、遠慮することなく呼んでみましょう!

FB DX!

終わりに

「ローマは一日にしてならず」

最初は599 BKスタイルのQSOでCWライフをスタートしましょう。
 それだけのQSOでも、ドキドキワクワク、楽しいから。
段々、CWでコミュニケーションを深めたいと思い出したらラバスタQSOを始めましょう。
 トンとツーだけで伝えたいことが伝わった時、599 BK以上の感動に胸が躍ります。
もっともっと、そう、電話のようにCWでコミュニケーションを取りたいと思い出したら
欧文チャットや和文を始めましょう。
 この域には到達していないので分かりませんが、
 きっとラバスタ以上の感動が待っているんだと思います。

PCで何wpm以上取れてからとか、CW Freakで何点以上出たらとか考えているよりも、
まずはCWでの交信実績を作りましょう。
599 BKでも良いじゃないですか。これでも立派なCW QSOです。
PCで勉強しているより、断然面白いですし、QSLカードもちゃんと来ます。

最初から、欧文チャットや和文でスラスラ交信できる人なんていません。(多分)
その時その時の能力にあった楽しみ方で楽しみながら、ステップアップをしていけば良いんです。

始めの一歩を踏み出しましょう。
さあ、ブレークインをオンにして、まずは自局のコールサイン、そして599 BKを送信しましょう。


長編になってしまいましたが、最後までお読み頂きありがとうございました。
稚拙な記事ですが、これを読んでCWを始められる方がおられれば幸いです。


 CU ON THE AIR de JN1BBO 'Hat'
   
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